今日は仕事の「やりがい」に関連する記事をまとめていくつかアップしました。 否定的な立場の記事にあるように、金銭的価値に代わる「やりがい」で社員を洗脳することでブラック企業が成立する、というのはその通りだと思います。その意味で、仕事と「やりがい」を切り離して割切って考えるのは一つの生き方と思います。 しかし、仕事が人生の時間の大部分を占めることを考えれば、そうは割切って考えられない人もいるでしょう。 個人的には、結局「やりがい」というものは、自分の中の価値観や哲学そのものであるような気がします。そこを外部から与えられてしまえば洗脳されてブラック企業のようなことになりますが、そうではなくて、自分の中の本来の価値観や哲学と、仕事で求められるそれが一致した時に、人ははじめて仕事に「やりがい」を感じられるのではないでしょうか。 そう考えると、仕事で「やりがい」を得るには、自分の中の価値観や哲学を明確にする、ということも必要であるように思います。そのために仕事以外のさまざまな経験を積むことも、また重要である気がします。 日本で仕事に「やりがい」を感じる割合が低いのは、職業教育の問題等もあるのでしょうが、新卒一括採用で就職活動期間に余裕がない上、一度ドロップアウトすると再チャレンジすることが困難なシステムになっているため、20代で放浪して人生を模索したり高齢で大学に再入学したりすることも一般的でなく、自己の価値観・人生観や哲学に向き合うが余裕がないということもあるような気がします。 もっとも、そうした模索は永遠の「自分探し」のようになってしまう危険もあるし、実際には現実の生活と折り合いをつけながらやっていくしかないのでしょうが、最終的にどこで折り合いをつけるか、どこまで仕事の「やりがい」にこだわるか、ということも含めて、究極的には個人個人のもつ人生観や哲学の問題だと思います。コレという正解はないのでしょう。
